地球環境への貢献

取り組むべき課題

  • 気候変動への適応、緩和への取り組み(*)
  • 水リスク低減への取り組み
  • 資源循環の取り組み

*はマテリアリティを示す

気候変動による影響が深刻化する中、モビリティに対する社会的要請はますます高まっています。モビリティ事業を事業経営の中核に据えるTOYO TIREにとって、気候変動への対応は当社グループの成長を左右する最重要課題であると認識しています。パリ協定が掲げる長期目標の達成に向けた温室効果ガスの排出削減はもちろんのこと、水リスクの低減、ならびに資源循環の実現なども、現代社会のみならず将来世代に対する責任であり、当社グループのサステナビリティのために取り組むべき課題と考えています。

関与が大きいステークホルダー

直接的:地域社会、地球環境、顧客
間接的:株主・投資家、債権者、NGO、業界団体

取り組み方針

「TOYO TIREのSDGs」の達成に向けて取り組みを着実に進めるための指針の一つとして「地球環境に関するグローバル方針」を策定しました。国際規範の内容を支持し、予防原則に則り、バリューチェーン全体で気候変動など世界が直面する環境課題の解決に貢献していきます。また、国連の環境と開発に関するリオ宣言やアジェンダ21、国連グローバル・コンパクトの10原則など国際規範の内容を支持し、環境責任を全うするため、環境上の課題に対してはリスクアセスメントなど予防的アプローチにより早期に対策を講じています。

地球環境に関するグローバル方針

  1. 基本理念

TOYO TIREグループは、地球規模の社会的課題解決をめざす「TOYO TIREのSDGs」のもと、将来にわたって地球環境に対する企業責任を果たし、私たちの事業にかかわるすべての人々と豊かさと喜びを分かち合う、持続可能な社会の実現を目指します。

  1. 行動指針

1)国際ルールや法令を守ります

環境関係法令を遵守し、環境保全に努めます。

2)気候危機に対応します

気候変動によって地球上で様々な危機的状況(気候危機)に見舞われています。私たちは、この変化及びこれから起きようとしている変化に対応していくことが、事業を続ける上で重要であると認識しています。エネルギー使用量の抑制やCO2排出量の削減など、国際的に約束された目標の達成に貢献するとともに、自然災害発生の影響を極小化する事業継続基盤を整えていきます。

3)みんなの水を大切に使います

私たちは、自社やその周辺地域において水(淡水)を安全に使用できる状態を確保することが、事業を続ける上で重要であると認識しています。水の使用量削減に努めるとともに、事業活動に利活用するための取水および排水が周辺地域に与える影響を極小化し、水が安全に使用できる社会環境づくりに努めていきます。

4)資源を無駄にしません

私たちは、地球上の資源が有限であるとの前提で計画的かつ必要な量だけ使用することが、事業を続ける上で重要であると認識しています。また、利活用する資源は無駄なく使用し、廃棄物の極小化に努めることにより、資源活用の有効性を高めた豊かな社会のしくみづくりに貢献していきます。

5)環境にも暮らしにもやさしいモノづくりを続けます

私たちは、バリューチェーンの各プロセスにおいて、予防的に環境の保全や化学物質の安全性確保などを判断し、事業活動に取り組みます。これにより、環境も暮らしも豊かにする製品・技術・サービスを提供し続けていきます。

6)原材料産地の豊かな自然環境や人々の暮らしを守ります

私たちは、自社が製品の原材料として多くの天然ゴムを使用する企業であることを認識し、関係するすべての団体とともに産地の豊かな森林と人々の暮らしの保護に努めていきます。

7)社会とのコミュニケーションを大切にします

私たちは、私たちの事業活動が将来にわたって社会に与える影響を理解して行動することが、社会の一員として重要であると認識しています。社会と建設的かつ健全な対話を重ねながら自らを理解するとともに、社会に正しく理解をいただくためのコミュニケーション、より良い関係づくりに努めていきます。

  1. 管理体制の整備

環境・安全衛生担当役員および部署は、本方針で定める内容に対する責任をもち、これに即した事業活動をグループ全社に促進します。
実施部門は、行動指針に基づく行動計画(目標)を明確にして、方針に掲げる基本理念の実現に努めます。また、行動計画内容およびその実行状況に対しては、環境・安全衛生委員会の環境部会において年次監査を行い、活動成果の評価・改善指導を行ないます。
行動指針のうち特に重要な項目(気候変動、水、資源)については、計画(目標)およびその進捗状況を定期的に取締役会に報告します。

環境マネジメントシステムの運用状況

製造拠点におけるISO14001認証登録状況(2020年12月末時点)
製造拠点:13事業所(取得率:92.9%)

TOYO TIREのSDGs(2030年のあるべき姿)

  • 生産拠点におけるハード(機械・設備)の更新やソフト(運用方法)の改善を推進することで、水、エネルギーを含む地球上の資源利用効率の向上に貢献する。
  • 生産拠点において使用するエネルギーに占める再生可能エネルギー割合を増加することで、地域の再生可能エネルギー利用の促進に貢献する。

目標

「地球環境に関するグローバル方針」に基づき、環境部会において毎年活動方針と目標を定め、取り組みを管理しています。なお活動方針と目標は海外拠点とも共有しています。
気候変動対策については、2021年11月に中長期CO2排出削減目標を策定しました。(詳細はこちら

2021年度環境部会 重点方策

方策展開項目 目標値
産業廃棄物の適正な処理を推進する。

産廃業者(収集運搬業者、処分業者)の現地確認を実施する

  • 条例義務自治体:100%実施
  • 努力義務自治体:2年に1度以上の実施を

目標
廃棄物再資源化率100%を維持する

PCB廃棄物の処理を推進する。
  • PCB廃棄物の処理を計画通り実施管理する。
全拠点の環境課題を確認し、是正対応を推進する。

環境監査を実施し、課題抽出と是正完了を確認する。

  • 監査対象範囲:
     国内:26か所(国内拠点、販売会社支社、物流倉庫)
     海外:5工場
  • 重大指摘件数=0件
  • 指摘事項の是正または見直し100%実施の確認
省エネ活動の実施を推進する。
  • 対前年度比 原単位1%以上削減
CO2排出量削減を推進する。
  • 省エネの徹底と再エネ活用の拡大により、Scope1&2の排出量を2030年に2019年比46%削減する。
    *中長期CO2排出削減目標の策定により期初目標を変更。
水資源の削減を推進する
  • 取水量削減: 10%/5年
    (基準年:2018年、削減期間:2019年~2023年)
生物多様性の保全活動を推進する
(拠点周辺森林整備ボランティア活動の維持・継続、その他団体への支援継続、社員教育のための環境情報の発信)

環境保護団体への人的支援、参画

  • 助成/寄付金の維持、仙台工場/桑名工場のボランティア活動継続、社員への環境保護基金に関する情報発信:4回/年以上

責任(2021年4月現在)

取締役 執行役員 品質環境安全統括部門管掌

活動推進体制(2021年4月現在)

  • ※TOYO TIRE株式会社

活動推進体制

TOYO TIREが所属する業界団体

苦情処理システム(窓口)

  • ホットライン相談窓口(内部通報制度)…【対象】従業員、お客さま(お取引先)
  • お客様相談室…【対象】顧客(消費者)、地域社会
  • Webお問い合わせフォーム…【対象】顧客(消費者)、株主・投資家、NGO

活動を推進する主な資源(2020年)

  • 主たる事業エリア内で生じる気候変動への適応および緩和のための費用:2,963百万円
  • 主たる事業エリア内で生じる大気、水系への汚染防止のための費用: 98百万円
  • 主たる事業エリア内で生じる資源循環のための費用:411百万円
  • 主たる事業エリアの環境保全にかかる管理活動のための費用:74百万円
  • ※「環境会計ガイドライン2005年度版」(環境省)に準拠。減価償却資産の減価償却費を含む。
  • ※主たる事業エリア=日本国内

2020年活動実績