持続可能なモビリティ社会の実現に寄与する
豊かなモビリティライフを支え、創造する
- 取り組むべき課題
- 取り組み方針
- 責任(2024年4月現在)
- 活動推進体制
- 苦情処理システム(窓口)
- 活動を推進する主な資本(2023年)
- 環境貢献
- 安全・安心
- エアレスタイヤの事業化
- 走りの愉しみ、嗜好性の追求
取り組むべき課題
- 環境貢献(CO₂削減):転がり抵抗低減、EV化対応、省資源
- 安全・安心:メンテナンスフリー、摩耗診断
- エアレスタイヤの事業化
- 走りの愉しみ・嗜好性の追求
関与が大きいステークホルダー
- 直接的:顧客(消費者)、取引先、従業員、研究機関
- 間接的:株主・投資家、債権者、地域社会、NGO、業界団体
取り組み方針
モビリティ社会が持続可能であって初めて、タイヤ・自動車部品メーカーのサステナビリティは確保されるという認識をもち、環境負荷や交通事故を減らし、効率的な移動・輸送を適えるサステナブルなモビリティ社会の確立に貢献していきます。加えて、そうした持続可能性に必要な要素を満たしながら、人々がモビリティライフに求めるさまざまな期待に、独自の製品やサービスを通じて応えていくことが、モビリティ社会の多様性を支える創造的付加価値と考えており、この実現を当社グループはめざします。
責任(2024年4月現在)
取締役 執行役員 技術統括部門管掌
活動推進体制
技術統括部門を責任主管として、商品企画、生産管理、営業企画・各販売本部、DXの機能組織と連携し、中期経営計画の遂行と連動しながらサステナビリティ活動テーマの取り組みを推進します。技術委員会が取り組みの全体を統括し、サステナビリティ委員会に進捗報告を行います。

苦情処理システム(窓口)
- ホットライン相談窓口(内部通報制度)…【対象】役員、従業員、取引先
- お客様相談室…【対象】顧客(消費者)、地域社会
- Webお問い合わせフォーム…【対象】顧客(消費者)、株主・投資家、NGO
- 上記を窓口とした対応のほか、製品・サービスに関しては当社技術サービス部および、当社グループの販売会社や販売代理店が相談や苦情の受け付けを行っています。
活動を推進する主な資本(2023年)
- 研究開発費:12,729百万円 ※うち基礎研究費は1,610百万円
- 研究開発時における環境保全に関する費用:443百万円
- 合理化、品質向上および生産設備増強に対する設備投資:26,342百万円
- R&D拠点:5拠点(日本、米国、ドイツ)
- 日・米・欧 3極R&D機能連携により独自技術を強化し、「差別化商品」を開発、展開しています。このほか、多くの大学や研究機関と共同研究を行っています。
取り組み:環境貢献
2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、自動車のCO₂排出削減はサプライチェーン全体で取り組むべき課題です。世界のEVシフトは鈍化傾向にあるものの、中長期的には有効な手段の一つであることに変わりはなく、普及は進んでいくと想定されます。そして、EVシフトの揺り戻しのなかにおいても、自動車のCO₂排出量の削減に向けた取り組みを計画的に、効果的に進めていくことが重要と考えています。
当社は、タイヤ1本あたりのCO₂排出量について、2030年時点において2019年比20%の削減貢献をめざすことを目標に掲げ、機能組織が連携して商品開発にあたっています。
技術部門では、自動車業界の動向やタイヤに求められてくる性能・機能レベルを見越して、中長期スパンで基礎技術のアップデートを積み重ねています。材料配合や設計の高精度化に取り組み、次世代の自動車に求められる低燃費性能やEV化の要求事項(転がり抵抗の低減、大口径化、静粛性など)に高次元で応えられる研究開発体制を整えています。転がり抵抗低減のアプローチのひとつである材料開発において、当社は独自のゴム材料基盤技術「Nano Balance Technology」により、材料の特性予測の精度向上や材料構造の最適化を図り、実開発への利用を進めています。エンジニアリング部門と生産部門が連携し、加工方法の改善等により商品開発を支えます。
商品企画部門は、中期商品計画にもとづき、技術部門、販売部門と連携してモデルチェンジ(ローリング)を企画します。各市場の動向を注視しながら、重点(基幹) 商品においては、低燃費性能も含め、EVにも対応できる機能・性能のグレードアップを開発要件に織り込みます。並行して、EV向け差別化商品の投入も企画します。
このようにして、商品ラインナップにおける低燃費性能の向上を継続的に図りながら、EV化の潮流にも適切に対応していく事業戦略の実行を通じて環境価値の創出に貢献していきます。
ピックアップトラック&SUVの EV向けタイヤを開発
当社は2022年公表の「サステナビリティ経営の基本方針」の中で、中長期の価値創出に向けたシナリオとして、独自のEV対応戦略を掲げています。
<EV対応戦略>
・SUVやピックアップ車のEV化に対応する技術開発
・北米市場動向を捉え、差別化したSUV・CUV商品開発
このシナリオと中期商品計画にもとづいて開発したのが2024年2月に北米市場で発売したピックアップトラック・SUVのEV用タイヤ「OPEN COUNTRY A/T Ⅲ EV」です。
日米で高い支持を受けている「OPEN COUNTRY A/T Ⅲ」の特長を生かして、オフロードでの力強い走りとオンロードでの操縦安定性、快適性を両立し、転がり抵抗の低減による航続距離の向上も実現しています。さらに、EVの特性である高トルク、急加速、車重増に対応した耐摩耗性と耐久性を維持しています。また、スノーフレークマーク※1の要件も満たしており、季節を問わずEVの用途の広がりに対応しています。
- ※1 国連欧州経済委員会に規定されたシビアスノー要件を満たしたタイヤ
独自の空力シミュレーション技術
「OPEN COUNTRY A/T Ⅲ EV」は、当社独自の技術「モビリティ・エアロダイナミクス(空力シミュレーション)」を用いて設計を進め、タイヤ回転時に生じる空気抵抗の低減を図るため、サイドウォール部に「エアロウィング」を搭載しています。
空力は、自動車が走行する際に必ず受ける抵抗であり、これを低減することは燃費性能の向上、また、EV車両においては1回の充電における航続距離の伸長に寄与します。
走行時にタイヤ周辺で生じる空気の流れを解析し、タイヤのプロファイルを最適化することで車両の空力特性に対する影響※2を抑えることにつながります。当社の「モビリティ・エアロダイナミクス」技術は、走行中のタイヤの接地/変形/回転を考慮した車両全体の空力特性の予測を実現しており、T-MODE(設計支援技術)を活用して車型ごとの空力特性を向上できるタイヤ設計を行っています。
- ※2 車両全体が受ける空気抵抗のうち、タイヤの占める割合は約15%といわれています。



車両やタイヤが受ける空気の流れの可視化
【TOPIC】環境性能を重視し、トラクション性能と耐摩耗性能を高い次元で両立した小型EVトラック専用リブタイヤ「NANOENERGY(ナノエナジー) M151 EV」
「NANOENERGY M151 EV」は、当社トラック・バス用タイヤでは初めて、EV専用非対称パターンを採用したほか、耐摩耗NCPコンパウンドにより、トラクション性能と耐摩耗性能を高次元で両立させ、さらにEVにおける低電費性能を追求しました。本新商品により、当社は今後、活用拡大が見込まれる小型EVトラックの社会的な貢献をしていきます。当社は今後も、お客様の課題解決や社会の要請に応えるトラック・バス用タイヤの開発と普及に注力していきます。
■トレッドパターン設計
小口配送ではSTOP & GOの頻度が高くなります。また、EV特有の高トルクによる早期摩耗を抑制する必要があります。NANOENERGY M151 EVでは、リブ(縦溝)パターンによって耐摩耗性能を高めました。さらに、ウェット路面でも加速できるようブロックパターンを配置して横溝を増やすことで、しっかり地面を捉えるトラクション性能を発揮します。
■配合設計
当社独自の材料設計基盤技術「Nano Balance Technology(ナノバランステクノロジー)」を活用しています。さらに、独自のプロセス技術によりゴムコンパウンドのエネルギーロスを低減できるポリマー「Nano Composite Polymer(ナノ・コンポジット・ポリマー)※3」に最適なコンパウンドを設計し、転がり抵抗低減に加え、耐摩耗性能を当社現行展開商品(低メンテナンスリブタイヤM125ZB)比で21%※4向上させました。また、ビードワイヤーには環境に配慮し、再生素材を採用しています。
- ※3:「Nano Composite Polymer」は、当社が2018年3月に確立した、Nano Balance Technologyにおける「ナノ加工」の進化技術(コンパウンド作製前に固形ゴム中のフィラー構造を最適化する当社独自の技術)によって生み出されたポリマー。フィラーの凝集塊が飛躍的に低減し、均一かつ高度に分散された理想的なフィラー状態を確保した。この結果、従来に比べてエネルギーロスを抑制できるゴム配合技術に成功している。
- ※4:当社調べ
バーチャル開発技術の構築
机上でのタイヤ特性の見積もり精度向上や、効率的な実車評価フロー確立のバーチャル開発技術構築に取り組んでいます。この技術をデータ一元管理や、台上基本特性の見積もり精度向上、タイヤモデル構築のほか、実車性能見積もりの各項目別に適応していけるよう取り組みを推進しています。こうした取り組みにより開発期間を短縮することができ、さらに試作本数や実車評価数を削減することで開発フローにおけるCO₂削減に貢献していきます。
軽量化技術の開発
乗用車用(PCR)、ライトトラック用(LTR)、トラック・バス用(TBR)タイヤの各カテゴリー別に軽量化技術を開発し、商品展開を進めています。タイヤ質量低減の中期目標に向けて、部材薄肉化、新規構造検討、工場の工程能力改善に取り組んでいます。特にセルビア工場の高精度設備を用いた軽量化技術の商品展開はすでに2022年よりスタートしており、拡充を進めていきます。
取り組み:安全・安心
お客さまの安全・安心につながる摩耗診断システムの開発
技術部門とDX推進部門では、トラック・バス用タイヤの使用状態に関する情報を基に摩耗診断を行うシステム(アプリケーション)の開発に取り組んでいます。お客さまにアプリケーションを使用いただいて実証実験を行い、予測精度の向上、また空気圧や摩耗予測結果を遠隔で確認できる機能の拡充などを進めています。摩耗予測に基づいてお客様に適切なローテーションを促し、ドライバーや乗客の安全・安心の向上に貢献できるほか、タイヤ寿命の延長やリトレッドタイヤ※5としての活用可能性といった環境性との両立もめざします。
- ※5 摩耗した、路面と接する部分のゴムを新しく貼り替え、再使用するタイヤのこと。
製品ライフ向上とWET制動の両立
製品ライフの向上とWET制動を両立させた、お客さまの安全・安心を守る技術開発については、タイヤ計測・分析・評価技術のレベルアップを図るべく、新規設備導入や評価設備の改造を進めています。摩耗挙動やWET制動時の挙動を可視化し、新たな設計要素の構築に取り組んでいます。そこで得られた設計要素をスピーディーに製品へ適用し、お客様の安全・安心につながるよう取り組んでいきます。
【TOPIC】低燃費性能とウェットグリップ性能を高次元で両立したコンフォートタイヤ 「PROXES CF3」
PROXES CF3はパターン設計において、当社独自のタイヤ設計基盤技術「T-MODE(ティーモード)」を活用し、トレッドパターン※6内で機能を分担させる非対称パターンを採用しました。これにより、制動性と操縦安定性を高め、スムーズで快適な走りに寄与しています。また、静粛性を確保し、タイヤラベリング制度における「低車外音タイヤ※7」に適合しています。
材料開発にあたっては、当社の材料設計基盤技術「Nano Balance Technology(ナノバランステクノロジー)」を用いて、低燃費コンパウンドを開発しました。このコンパウンドにはシリカ分散剤を採用し、転がり抵抗の低減、ウェット性能及び耐摩耗性能の向上に効果を発揮するシリカをより均一に分散させることで、これらの性能を高次元で最適化させています。なお、シリカ分散剤の一部には環境に配慮した天然由来のサステナブル原材料を使用しています。
- ※6 トレッドパターン:タイヤのトレッド部に刻まれている、溝や切り込み。
- ※7 タイヤの車外通過騒音性能について、2023年1月より日本自動車タイヤ協会(JATMA)にて制定された業界の自主基準。
■配合設計
・転がり抵抗16%低減
【評価条件】
・試験場所:当社室内ドラム転がり抵抗試験機 ・試験法:ISO28580フォース式
・タイヤサイズ:NANOENERGY3 PLUS 195/65R15 91H、PROXES CF3 195/65R15 91H
・リムサイズ:15X6.0 ・空気圧:210kPa ・荷重:4.82KN ・速度:80km/h
・ウェット制動距離短縮4%短縮
【評価条件】
・試験場所:当社タイヤテストコース ・車輌:カローラ ・型式:6AA-ZWE211 ・排気量:1790cc ABS作動有 ・駆動方式:前輪駆動
・タイヤサイズ:NANOENERGY3 PLUS 195/65R15 91H、PROXES CF3 195/65R15 91H ・リムサイズ:15X6.0
・空気圧:フロント250kPa・リア240kPa・荷重:4.82KN ・速度:80km/h
・荷重:2名乗車相当 試験方法:JATMA試験法 ・速度:100km/h → 0km/h ・路面種類:アスファルト(湿潤路) ・水深:約1mm
・制動停止距離(平均):PROXES CF3(57.7m)NANOENERGY3 PLUS(60.2m)
*上記テストの詳細データは、タイヤ公正取引協議会に届けております。
*本テストの結果は同様な条件下であっても、必ずしも同じ結果が得られるとは限りません。
取り組み:エアレスタイヤの事業化
ガソリンスタンドのセルフ化、電気自動車の自宅充電、カーシェアリングの普及など、専門家によるタイヤメンテナンス機会の減少は進んでいくと考えられます。また、省エネ・省資源の観点から自動車の軽量化が求められる中、スペアタイヤがなくても安全・安心を提供していくことは次代のモビリティ社会に対するタイヤメーカーの挑戦であると考えています。当社はエアレスタイヤの開発を通じてメンテナンスフリーとスペアレスソリューションの具現化をめざしています。エアレスコンセプトタイヤ「noair(ノアイア)」は、高い耐久性と空気入りタイヤに近い操縦性を実現し、エアレスタイヤとして乗用車に装着して走行が可能なレベルに到達しています。実用化に向けた施策の一環として、ラストワンマイル輸送現場での試走を行っています。公道走行に関する法規制の動向を注視しながら、未来型モビリティへの装着やリサイクルでの運用可能性を見据え、取り組みを進めていきます。


取り組み:走りの愉しみ、嗜好性の追求
環境性や安全性を高次元で満たしながら、走りの愉しさやデザイン性を追求する技術開発と商品化に取り組むことが当社の強みを生かす独自の戦略です。
とりわけ、北米においては、嗜好性や走りの愉しみを追求するユーザー層をターゲットに、現地ディーラーとのきめ細やかなコミュニケーションを通じた顧客エンゲージメントと、市場情報の収集から生産・販売までを一貫して行い、スピーディな供給を可能にするオペレーションにより、強いビジネスモデルを確立しています。そうして培ったブランドと知名度、ディーラーとの関係性といった資産を生かし、北米の販売部門はシーズニーズや顧客の困りごとをより早く把握して社内にフィードバックし、また、時には技術部門と共に市場に出向いて嗜好性関連の知見を蓄積し、差別化商品の開発に繋げるという好循環を生み出しています。そのプロセスのなかでも、当社の強みは本社と海外販売会社との物理的距離を超えたコミュニケーションの良さであり、公式の場に限らず、常に顧客要望やトレンドの情報交換が行われ、商品企画に繋がっていきます。その根底には、当社が商品を通じて生み出す価値が、タイヤの基本性能を押さえたうえで、人びとのモビリティライフの豊かさを支えることにあるという共通の価値観があります。
また、当社は、世界でも過酷なオフロードレースといわれているダカールラリーやBAJA 1000などの国際レースに参戦し、その経験によって得られた知見を商品開発にフィードバックすることで技術と性能を磨いています。特に、ダカールでの砂漠や岩場に対するチャレンジは耐久性の向上、すなわち商品の信頼性にとって有用な材料を得ることができます。
こうした取り組みの継続によって、北米の4WD・SUVやピックアップトラックで確固たる地位を築いたのが、タイヤブランド「OPEN COUNTRY」です。
当社は、北米以外の市場においても、「OPEN COUNTRY」を中心とした独自のマーケティング活動を展開し、新たなファン層を形成しつつあります。デザイン性に優れたタイヤが、モビリティという枠を超えて、ライフスタイルの一部として日常生活に浸透し、世界観や文化を醸成する可能性に着目しました。アジアの一部地域では、販売部門が現地の代理店と連携し、アウトドア・キャンピング向けに自動車を使用するユーザーをターゲットに、SNSを効果的に活用して、当社製品のデザイン性を訴求するプロモーションを行っています。また、日本では、アウトドア、釣り、ファッションなど自動車雑誌以外の媒体でのプロモーションを通じ、自動車を所有していてもタイヤへの関心は高くない層に向けて、個々のライフスタイルに合わせてタイヤを選ぶという視点で訴求しています。「すり減ったので交換する(消耗品)」のではなく、「このタイヤに履き替えたい(嗜好品)」という価値観を醸成していくことは、「走りの愉しみ」を追求する当社ならではのアプローチと言えます。こうしたマーケティング活動により、日本国内での「OPEN COUNTRY」の認知度は、特にカスタムマインドの高いユーザーを中心に広まってきています。今後は、ユーザー向け試走会などを通じて、「OPEN COUNTRY」の真髄は、確かな性能をカタチにした〝機能美〟であることをより認識してもらう取り組みも進めます。
【TOPIC】「PROXES Sport 2」がProduct Design 2023を受賞
ドイツのDesign Zentrum Nordrhein Westfalen(ノルトライン・ヴェストファーレン・デザインセンター)が主催する、「Red Dot Award(レッドドット・アワード)」の2023年プロダクトデザイン賞※8に当社のプレミアムスポーツタイヤ「PROXES Sport 2」が受賞しました。
PROXES Sport 2は、スポーツタイヤに求められるハンドリング性能とブレーキ性能を高次元で実現させたプレミアムスポーツタイヤです。パターン設計にあたっては当社独自のタイヤ設計基盤技術「T-MODE(ティーモード)」を、材料開発にあたっては当社の材料設計基盤技術「Nano Balance Technology(ナノバランステクノロジー)」を活用し、非対称のトレッドパターンとコンパウンドを採用することによって機能の分担を図っています。
Red Dot Awardの受賞に際しては、審査員から「接地圧の均一な分散を確保し、ウェット路面とドライ路面の両方でブレーキ性能を向上させる、ダイアゴナルグルーブ※9が刻まれた非対称トレッドパターンに感銘を受けた」と評価をいただいています。
当社は、今後もマーケットの情報を広く収集し、タイヤに求められる性能とデザイン性を両立させた付加価値の高い商品開発に取り組んでまいります。
- ※8 「Red Dot Award(レッドドット・アワード)」の2023年プロダクトデザイン賞:1955年に創設された60年以上の歴史がある国際的なデザイン賞です。プロダクトデザイン賞、ブランド&コミュニケーションデザイン賞、デザインコンセプト賞の3つの分野で構成され、毎年各国から集まる約2万件の応募を世界的なデザイン専門家が審査しています。
- ※9 ダイアゴナルグルーブ:斜め方向の溝
【TOPIC】当社製タイヤ2商品が2023年度グッドデザイン賞を受賞
公益財団法人日本デザイン振興会が主催する、2023年度グッドデザイン賞にプレミアムコンフォートタイヤ「PROXES Comfort Ⅱs(プロクセス コンフォートツーエス)」、ビジネスバン専用ドレスアップタイヤ「H30(エイチサンジュウ)」の2商品が受賞しました。今回受賞した2商品はいずれも当社独自のタイヤ設計基盤技術「T-MODE(ティーモード)」を用いてデザインしており、PROXES Comfort Ⅱsは左右非対称のトレッドパターン※10によって機能を分担させることで、プレミアムコンフォートタイヤに要求される上質な乗り心地と操縦安定性を実現しました。H30はビジネスバン専用タイヤとして積載時にタイヤへ負荷が掛かることを考慮して耐摩耗性能を確保するとともに、車両をカスタマイズしてファッション性を重視するユーザーからニーズのあるホワイトレター※11を採用しています。
当社は今後もタイヤに求められる性能の進化を追求しながら、付加価値の高い製品開発に取り組んでいきます。
- ※10 トレッドパターン:タイヤのトレッド部に刻まれている溝や切り込み。
- ※11 ホワイトレター:タイヤサイド部のブランド名や模様を白く立体的に表記したもの。