TOYO TIREのサステナビリティ

サステナビリティの考え方

TOYO TIREグループは、持続可能な社会の実現が事業成長の前提条件であるという認識のもと、当社グループのソリューションやリソースによってグローバルな環境・社会課題の解決に貢献することが、将来の事業リスクの軽減あるいは事業機会の拡大につながると考えています。すなわち、当社の事業の特性や展開エリアをふまえ、製品・サービスを通じて顧客や社会に価値を生み出し、そうして得られる利益をさらなる価値創造の源泉に投資し、高付加価値を生み出し続けることがサステナビリティの実現であると捉えています。また、そのためにはサプライチェーンにおけるステークホルダーとの協働や関連する国際団体との協調を図ることも重要であると考えています。

推進体制

2021年4月に、サステナビリティ経営を強化・推進していくことを目的として、経営会議の下にサステナビリティ委員会(委員長:社長)を設置しました。
委員会では、当社グループのサステナビリティの戦略に係る事項を審議・決定し、社内規定にもとづいて経営会議に上程し、取締役会に報告します。
戦略の実行においては、重要課題(マテリアリティ)に紐づく活動テーマを明確化し、それを担う社内横断的なタスクフォースを設置し、方針、目標、活動計画(施策)の策定を指揮します。それらの内容や進捗状況を定期的に検証、審議し、その結果に基づいて指示・助言を行い、活動をブラッシュアップしていきます。マテリアリティ以外のサステナビリティ項目についても、各機能組織を通じた実行を指揮し、定期的にその進捗状況を管理します。
必要に応じて他の専門委員会とも連携して進めています。

サステナビリティ推進体制図

マテリアリティ

経営・事業においてサステナビリティを推進する上では、事業領域との関連範囲や社内のリソース制約などの観点から、優先して重点的に取り組む事項を特定することが重要となります。
当社は、2021年6月に、サステナビリティ委員会においてマテリアリティを決定し、同7月の経営会議でこれを承認しました。
マテリアリティの特定により、社内リソースを効果的に投下でき、社員一人ひとりの取り組むべき課題が明確になることで業務の動機づけと意識の統一が促されます。また、当社グループがどのような社会課題・社会要請に対応し、企業価値を向上させるのかを社内外に示すことで、ステークホルダーエンゲージメントの向上にも繋がると考えます。

TOYO TIREのマテリアリティ

TOYO TIREのマテリアリティ

1. 持続可能なモビリティ社会の実現に寄与する

モビリティ社会が持続可能であって初めて、タイヤ・自動車部品メーカーのサステナビリティも確保されることを認識しています。「環境負荷ゼロ」「事故ゼロ」「移動の無駄ゼロ」といったサステナブルなモビリティ社会の確立に向けて、自社の役割(独自の製品・サービスを通じて貢献)を果たしていきます。

2. 豊かなモビリティライフを支え、創造する

モビリティ社会の持続可能性に必要な要素(環境対応、安全)を満たしつつ、人々がモビリティライフに求めるさまざまな期待の一端に、独自の製品やサービスを通じて応えていくことは、モビリティ社会の多様性を支える創造的付加価値であり、これを実現していくことが重要と考えます。

3. 多様な人財の挑戦と働きがいを創出する

タイヤ・自動車部品メーカーの中長期的な視点、独創的で柔軟な発想、主体性と挑戦心を備えた人財が当社の求めている人物像です。加速度的に激変する不透明な経済社会の中で、当社の事業経営を支え、より高い付加価値を創出できる多様な人材の基盤を強固にしていきます。

4. 次世代モビリティの技術革新を続ける

当社から製品やサービスを通じて提供する価値が、新しい時代に求められるモビリティの進化を支えるものでなければなりません。これを実現していくために常に技術革新に取り組み、社会の要請に応えるテクノロジーの進化を続けていくことが重要だと考えています。

5. 全企業活動における脱炭素を追求する

世界、日本、経済界、業界が同じターゲットを共有し、脱炭素への取り組みを推進することに当社もベクトルを合わせ、全社を挙げて、この重要課題に取り組みます。製品・サービスを通じて環境負荷のないモビリティ社会の創出を目指すとともに、製造プロセスやサプライチェーン全体での脱炭素化を目指すほか、各種施策を事業上のコスト競争力にもつなげます。

6. サプライチェーンのサステナビリティを促進する

当社の事業において天然ゴムをはじめとする原材料のサプライヤーが持続可能でなければ、事業経営におけるサステナビリティは確保できないこと、また、真に豊かなモビリティライフは健全なサプライチェーンによって成り立つという認識のもと、サプライチェーン上の環境・社会課題を重要課題として位置づけて優先的に取り組みます。

7. モノづくりの根幹(品質と安全性)を守り抜く

どれだけ価値ある製品やサービスを生み出すことができても、品質や安全性という根幹が揺らげば、社会でその価値が認められ、意味を為すことは叶わなくなります。自社の過去の教訓を含め、いかなる仕事においても、すべてに優先して確かな品質・安全性を守ります。

マテリアリティの特定プロセス

当社は次のプロセスによってマテリアリティを特定しました。

マテリアリティの特定プロセス

社外有識者へのヒアリング結果

株式会社イースクエア 代表取締社長 本木啓生 氏

TOYOTIREでは、今回のマテリアリティ特定の開始にあたり「グループにとってのサステナビリティ」をあらためて整理し、「理念を実現・体現していくことで、事業を通じて社会課題を解決する、または価値を創出すること」として定義されたと伺っています。こうしたステップを経て、ビジネス機会・社会価値、リスクの両面から検討を重ね、特定に至っている点はすばらしいと考えます。マテリアリティ項目体系からは、社員一人ひとりが理念実現との関係を意識し、日常業務につなげていけるようにとの意図が感じられます。
一方で、こうした項目体系をとられていることにより、例えば「資源循環」はタイヤ・メーカーにとって重要性の高いテーマですが、マテリアリティとしては関連取り組みが「サプライチェーン」や「技術革新」等の複数の項目に内包される形で扱われており、グループとしての社会課題認識が見えにくくなっています。また、自社のみで取り組める課題でなくても、自らの価値創造に深く関係する課題はマテリアリティとして社内外にきちんと共有し、コレクティブ・インパクトの創出領域として、課題認識を共有するステークホルダーとともに取り組む姿勢が大切です。
「豊かなモビリティライフ」では、顧客価値と環境・社会価値の両者を追求する方向性が示されています。今後さらに社会との対話を強化することで、グループの事業を通じた貢献領域の幅や深さは広がっていくと考えます。特定されたマテリアリティを次の価値創造につながる対話を促進するためのツールとして、有効に活用していかれることを期待しています。

株式会社イースクエア 代表取締役社長 本木啓生株式会社イースクエア
代表取締役社長
本木啓生氏

ステークホルダーエンゲージメント

当社グループの社会における存在意義は、ステークホルダーの皆さまからのご要望のあった課題を解決するだけではなく、社会に驚きや新たな気づきを創出し、豊かな社会に貢献していくことにあります。そのため、ステークホルダーの皆さまとのエンゲージメントの機会を通じて、当社グループに関する情報を正確に、明瞭に発信することで説明責任を果たすよう努力しています。さらに製品、サービスを提供するだけではなく、仕事一つひとつを通じて、お取引先やお客さま(顧客、消費者)に満足を超える感動をお届けできているかを確認しています。

ステークホルダー・グループのリスト
バリューチェーン 影響が大きいステークホルダー
直接的 間接的
原材料・調達 お取引先(サプライヤー*1 株主/投資家、債権者、地域社会、NGO/NPO、行政、業界団体*2、地球環境
研究開発 従業員、共同研究者・開発者、お取引先(カーメーカー)
生産 従業員
流通 従業員、お取引先(ロジスティクス)
販売 従業員、お客さま(自動車メーカー、ディーラー)
使用・廃棄物リサイクル お客さま(消費者)
  • *1 サプライチェーンの主要要素:天然ゴム農家・卸業者、合成ゴム生産事業者、石油化学品生産事業者
  • *2 TOYO TIREが所属する団体:
  • (一社)日本経済団体連合会
  • (一社)日本自動車タイヤ協会(JATMA)
  • (一社)日本ゴム工業会(JRMA)
  • 米国タイヤ製造者協会(USTMA)
  • 米国タイヤ産業協会
  • 欧州タイヤリム技術協会(ETRTO)
  • マレーシア自動車タイヤ製造産業グループ(FMM MATMIG)
  • タイ自動車タイヤ製造者協会(TATMA) *但し特別コーポレートメンバーとして
  • 中国ゴム工業協会(CRIA)
  • 国際ゴム研究会(IRSG)
  • 持続可能な開発のための世界経済人会議(WBCSD)
  • 持続可能な天然ゴムのためのグローバルプラットフォーム(GPSNR)
  • (公社)日本フィランソロピー協会 *但し賛助会員として
  • グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)

エンゲージメントポリシー

エンゲージメントを通じて:

  • 事業環境の変化や社会ニーズを把握し、ステークホルダーの期待や満足を超える感動や驚きを生み出す。
  • 事業の社会に与える影響を認識し、将来にわたってステークホルダーとともに地球の豊かな恵みを分かち合う。
  • ステークホルダーが多様な価値観のもとで活躍できる社会をめざす。
  • 多様化する社会課題にサプライチェーン全体で取り組み、持続可能な調達をめざす。
  • 当社グループのリソースを生かした社会課題の解決と地域の発展をめざす。
  • 企業活動における安全・安心を確保する。
  • 経営の透明性の確保と組織内の公正性を追求する。

エンゲージメントのアプローチ例

お客さま 相談窓口・サイト等での製品情報提供、満足度調査、見学会・ミーティングなど
お取引先 サプライヤー説明会、アンケート、相談・通報窓口、訪問による情報交換など
従業員 労使協議、社内報、相談・通報窓口など
地域社会 地域貢献活動、事業所見学、自治体やNGO/NPOとの面談・ミーティング
株主、投資家 株主総会、投資家面談・ミーティング、IRサイトでの情報提供、見学会など

支持している外部イニシアティブ

当社グループがサステナビリティを推進するにあたり、以下の外部イニシアティブの活動を支持しています。

  • 持続可能な開発のための世界経済人会議(World Business Council for Sustainable Development、WBCSD)およびWBCSDの産業プロジェクト(Tire Industry Project、TIP)
  • 国際ゴム研究会(International Rubber Study Group、IRSG)
  • 持続可能な天然ゴムのためのグローバルプラットフォーム(Global Platform for Sustainable Natural Rubber、GPSNR)
  • 国連グローバル・コンパクト(United Nation Global Compact、UNGC)