人権尊重責任の遂行

TOYO TIREは、従業員数をはじめ、連結売上高でも海外比率が過半を占めています。グローバルに事業を展開し、社内外で多様なステークホルダーとのコミュニケーション機会が増えている中、「人権・労働に関するグローバル方針」にもとづいて、事業に関わるすべての人々の人権を尊重した行動をとることがますます重要になっています。
人権リスクのグローバル化への対応として、グループの全従業員を対象に、企業の行動規範に関するeラーニングを通じ、企業の人権尊重責任についての研修を行っています。さらに、毎年、世界人権デーである12月10日に合わせて、 TOYO TIRE株式会社代表取締役社長より、グループ全従業員に向けて人権メッセージの発信を行っており、2020年は社内における多様性尊重と、将来世代へ向けた思いやりの精神を持つ重要性を訴えました。
当社グループでは、今後も事業活動や職場における人権への負の影響の防止または軽減に努めます。また現時点で当社グループが報告するのに十分な品質の情報を得ることが困難な、グループ組織の外部におよぶ影響に対しては、今後人権リスクの高いエリアを対象とした調査を実施するなど、現状把握に努めます。

人権・労働に関するグローバル方針

TOYO TIREは、「人権・労働に関するグローバル方針」を策定し、2019年1月から運用を開始しました。
グローバル方針は、世界人権宣言、ILO宣言、および国連グローバル・コンパクトの10原則を支持する内容です。
当社グループは、事業のグローバル化とステークホルダーの多様化に対応しながら、包摂的な社会(社会的に弱い立場にある人々をも含め排除や摩擦、孤独や孤立から援護し、支え合う社会)の実現に貢献するため、職場やお取引先、事業活動を行うコミュニティにおいて事業活動に関わる全ての人々の人権を尊重した経営に努めます。当社グループの従業員は、自らの活動を通じて人権に負の影響を与える(引き起こす、助長する、もしくは加担する)可能性があることを認識し、それらの回避に努めます。

〈職場の人権・労働に関するデューデリジェンスのプロセス〉
① 職場で顕在化している負の影響、あるいは潜在的なリスクについて特定・評価
② 顕在化している負の影響の是正策および潜在的なリスクの発生防止策を実施
③ 実施した取り組みのモニタリング
④ 一連の対応に関する外部ステークホルダーへの情報開示

TOPIC
世界人権デーにトップから人権に関する
メッセージを発信
5.ジェンダー平等を実現しよう 8.働きがいも経済成長も 10.人や国の不平等をなくそう

TOYO TIREは2019年1月に「人権・労働に関するグローバル方針」を公表し、3月には国連グローバル・コンパクトの10原則への支持を表明するなど、グローバルに事業を展開する企業としての人権尊重責任を果たしていくことを宣言しました。2020年も12月10日の世界人権デーに合わせて、TOYO TIRE株式会社代表取締役社長よりグループの全従業員に向けて、社内における多様性尊重と、将来世代へ向けた思いやりの精神をもつ重要性を訴えるメッセージを発信しました。メッセージは多言語化され、メールあるいは構内掲示物によりグループ全拠点で展開されました。
当社グループは人権尊重によって生まれる価値を十分理解し、すべての従業員が安心して挑戦し続けることができる労働環境の提供に努めます。

内部通報窓口

当社は2006年から人権を含むコンプライアンス問題全般を対象とする内部通報制度を運用しています。通報を受けた案件については、調査を行い、顕在化している問題について是正措置を講じています。また、潜在的な問題を早期に感知し、違反の発生を防ぐため、具体的事案などをふまえた研修を継続的に実施しています。
2020年は窓口を通じ、人権(ハラスメント)に関する懸念事項を伝える通報があり、取り扱い適切に対処しました。

英国現代奴隷法への対応

TOYO TIREは、英国現代奴隷法第54条第1項の定めに基づいて、当社グループ及びそのサプライチェーンにおける奴隷労働や人身取引を防止するための取り組みを行っています。