お取引先さまとの協働

サステナビリティ調達の推進

TOYO TIREの事業成長を支える品質・量を兼ね備えた原材料を、安定的に確保し続けるためには、持続可能な調達を支えるサプライチェーンの構築が必要不可欠です。持続可能な調達とは、生産から消費に至るサプライチェーン全体で社会的課題の解決に取り組み、社会全体の持続可能性を目指すものです。
持続可能なサプライチェーンの構築は当社グループにおける緊急性の高い優先課題の一つとして、全社横断的なワーキンググループ(WG)を設置し、方向性や目標・ターゲットなどアクションプランを協議しています。WGには関係する事業組織の担当者が参集し、協議したアクションプランは取締役会から委任された常務会(議長:社長)で承認され、グループ全社・全組織へ展開されます。

CSR調達ガイドライン

当社グループは、生産から消費に至るサプライチェーン全体で社会的課題の解決に取り組むため、「TOYO TIREグループCSR調達ガイドライン」を策定しています。CSR調達ガイドラインは日本語版・英語版を発行し、海外のお取引先にも展開しています。
ガイドラインの内容については、社会からの要請や事業環境の変化を踏まえ、都度改定を行っています。2019年1月の改定では、原材料(特に天然ゴム)の持続可能な調達に関する方針を追加しました。
今回の改定内容については、当社グループの企業活動に影響が大きいと判断したお取引先(例えば、当社グループとの取引額の多いお取引先や、環境・社会的リスクが高いエリアとされている地域で操業しているお取引先など)から順に説明会の実施や、改定ガイドラインに基づく自主点検の依頼を行っていく予定です。また自主点検の内容をもとにデューデリジェンス(サプライチェーンにおけるリスクを分析し、その結果をお取引先にフィードバックすることで、顕在的・潜在的なマイナスインパクトの改善)に取り組んでいきます。
また、お取引先がCSR調達の取り組みにおける懸念事項を通報する窓口として、ホットライン相談窓口を設置し、説明会で周知しています。2018年度はホットライン相談窓口へのお取引先からの通報はありませんでした。

天然ゴムの持続可能な調達に向けた国際連携

天然ゴムをものづくりの主原料としている当社グループにとって、特に天然ゴムを将来にわたり安定的に調達していくことは重要な経営課題です。一方で、天然ゴム産業は生産現場における森林減少、地域住民の権利侵害などの社会的課題を抱えており、これらを解決していくことで天然ゴムの持続可能な調達を実現しようとする動きが世界的に進んでいます。
当社は2016年から、国際ゴム研究会(International Rubber Study Group:IRSG)が提唱する「持続可能な天然ゴムイニシアチブ(SNR-i)」*1 の趣旨に賛同し、お取引先の理解を得ながらCSR調達を推進してきました。また、持続可能な開発のための世界経済人会議(World Business Council for Sustainable Development:WBCSD)傘下のタイヤプロジェクト(Tire Industry Project:TIP)によって2018年に発足した新たな枠組み「持続可能な天然ゴムのためのグローバルプラットフォーム(GPSNR)」*2 にも参画しました。今回追加した天然ゴムの持続可能な調達方針は、GPSNRが掲げる「持続可能な天然ゴムの原則」を尊重した内容となっています。

  • *1 Sustainable Natural Rubber Initiatives(SNR-i)。天然ゴムサプライチェーンにおいて生産性向上支援、品質向上、森林の持続性支援、水管理、人権・労働者の権利への配慮を目指すイニシアチブ(構想)。
  • *2 Global Platform for Sustainable Natural Rubber(GPSNR)。業界の枠を超えて、世界の天然ゴムの生産や利用が、より自然環境や社会的課題に配慮した方法で行われることを目指すプラットフォーム(基盤)。

TOPIC
持続可能な天然ゴムのためのグローバルプラットフォームへ参画

WBCSDのTIPは、天然ゴムサプライチェーンのステークホルダーを幅広く巻き込んで、「持続可能な天然ゴムのためのグローバルプラットフォーム(GPSNR)」を2018年に発足しました。当社も本プラットフォームに参画しており、関係する機関とのパートナーシップの強化や、持続可能な天然ゴムの実現に向け取り組みます。GPSNRでは例えば、天然ゴムに関するリスク分析、トレーサビリティの実現、基準の策定、キャパシティビルディング、ステークホルダーエンゲージメントのモニタリング、小規模農家へのトレーニングと普及サービスの検討などが進められる計画です。
今後、GPSNRでの活動を通じて、ステークホルダーとの連携による持続可能な天然ゴムサプライチェーンの構築を目指します。

持続可能な天然ゴムの原則

  • 泥炭地の保全、生態系の保全、森林保護(生物多様性の保全)
  • 水管理
  • 先住民や地域コミュニティーの権利の保護
  • ILO条約の遵守
  • 人権の尊重
  • 衡平の原則の遵守
  • トレーサビリティの確保
  • 透明性の確保
  • 腐敗防止
  • 監査体制の確立
  • 訓練と教育の提供

紛争鉱物への対応

アフリカ中部等の紛争地域で産出されるスズ・タンタル・タングステン・金(紛争鉱物)を購入することが現地の武装勢力の資金源となり、紛争や人権侵害などを助長するとして、欧米を中心に紛争鉱物を規制する動きが広がっています。当社グループでは、お取引先と協力しながら製錬会社まで遡って、当社グループが購入する原材料がそのような非人道的行為に関与していないかを確認する調査を実施しています。