技術系人材育成

TOYO TIREは、モビリティ改革の中で市場環境が激変すると予想される将来を見据え、困難や危機を持続的な成長へのチャンスに変えていくプロフェッショナル人材の育成に力を入れています。当社グループの屋台骨である技術革新を支える人材の育成においては、基礎知識教育、社外交流、技術の伝承に重点を置き、教育・研修に取り組んでいます。
例えば、TOYO TIRE株式会社では、全社の階層別教育を通じて研究開発に重要な資質である「論理的思考・ファシリテーション力」や顧客ニーズ思考をベースとした「課題解決力・イノベーション力」を備えた人材の育成を目指しています。さらに当社の技術系の各本部においても「技術専門性」を習得するための若手教育を実施し、毎年、各組織のミッションを達成するための人材育成を進めています。

2019年度、当社のタイヤ開発を担う技術開発本部、商品開発本部においては、若手のスキル向上を目的として、入社2年目のタイヤ技術者を対象に、一人あたり年間約115時間の教育・研修を行いました。また、入社4年目の技術者を対象にした実践的な教育・研修を一人あたり約55時間行いました。本研修において、中堅社員が講師を担当することで「教えるスキル」の上達も目指しています。なお、教育・研修の成果については受講後の試験で目標レベルの到達を確認し、講師を担当した中堅社員も上長評価やアンケートを実施することで、レベル向上を常に図っています。
また、米国のTTHAグループ各社においても、従業員の技術力と問題解決能力を高めるための研修を実施しています。2019年度はTTHAグループとして年間922名が延べ約1.7万時間の研修を受講しました。

生産部門においても品質管理担当者の検査技能の向上や、複数の作業に対応するためのオペレーターの能力開発に力を入れています。TOYO TIRE ZHANGJIAGANG CO., LTD.(中国)では、例えばタイヤの品質としてユーフォミニティ(均一性、真円性)が重要ですが、品質管理者向けにユーフォミニティの検査レベルの向上を目的とした研修を年間に1回、外観検査については、検査技能者の不意打ち試験を年間に4回実施しています。その結果、同社で製品不良が発生する率は年々良化しています。またオペレーターの能力開発や資格取得支援も積極的に実施しており、2019年度は全体の4割の技能工において一人で複数の作業オペレーションが可能となりました。

2019年度実施した主な研修プログラム(日本国内)

  • 中堅社員による若手向け基礎講座の開催
  • 社外講師による中堅社員向け能力開発講座の開催
  • 社外研修への参加
TOPIC
第9回全社技術開発発表会を開催
4.質の高い教育をみんなに 8.働きがいも経済成長も 12.つくる責任 つかう責任

TOYO TIRE株式会社では、実用化を念頭に置き、顧客(消費者)やお客さま(お取引先)のニーズや生産部門や販売部門からの声に応える技術開発を行っています。当社の最先端技術への取り組みやその活動成果を経営層へプレゼンテーションする機会として、全社技術開発発表会を開催しています。
2019年度はエントリーされた6件に対し、「独自性、論理性、将来性、開発スピード、プレゼン力」の5つの観点で評価が行われた結果、3件が表彰されました

2019年度各賞のテーマ

  • 最優秀技術開発賞
    特殊用途向け複合部材の開発:
    要求特性の達成と生産精度の確保を両立する材料配合を開発
  • ユニーク賞
    特殊配合ストリップ押し出し技術*の開発:
    幅広いゴム配合でのストリップゴムの生産性向上を実現する押し出し技術を開発
    *ストリップ押し出し技術:タイヤのトレッド部やサイドウォール部を構成するゴム層を成型するための、ストリップゴムを供給する技術の一つ。
  • サプライズ賞
    燃費向上に向けた次世代軽量化タイヤの開発:
    従来のタイヤと同等の実車性能(操縦安定性、快適性等)を確保したまま、質量、転がり抵抗を低減したタイヤを開発。
TOPIC
日本ゴム協会「第12回CERI若手奨励賞」を受賞
11.住み続けられるまちづくりを 12.つくる責任 つかう責任

TOYO TIRE株式会社中央研究所の長谷川裕希が、一般社団法人日本ゴム協会から第12回CERI若手奨励賞を受賞しました。
この賞は45歳以下を対象に、ゴムおよびプラスチックの評価・加工等の科学技術の進歩に寄与する優れた研究者を表彰するものです。当社の長谷川研究員は、高い柔軟性や大きな伸縮力を持つ熱応答性に優れた液晶エラストマー材(ゴムのように弾性のある高分子材料)の開発に成功しました。この開発が分子構造の最適な設計や成形工程の工夫等によって、実用化に向けた加工性の改善につながる技術として高く評価されました。

受賞した長谷川研究員のコメント

私が開発した熱応答性液晶エラストマーは、熱刺激によって高い柔軟性や大きな伸縮力など特異な性質を示すことから、次世代モビリティなどに適用する「人との親和性」や「状況変化への適応性」を実現する材料として、期待できるものです。今後もさらなる高みを目指して研究にまい進していきます。

TOPIC
特許報奨制度を改定
8.働きがいも経済成長も 12.つくる責任 つかう責任

TOYO TIRE株式会社では、特許報奨制度の一環として、技術者の特許創出意欲の啓発と技術発展を目的とした優秀特許賞を設けていましたが、2019年度から出願特許の中でも、きわめて優れた出願特許を認定する新特許報奨制度へと制度改定を行いました。
新制度下で最高位のSクラス認定第一号となった出願特許は、製品の品質対策だけではなく、現場の作業性向上、原価低減につながる内容で、応用範囲が広く、今後多くの製品への適用が期待できます。