品質向上の取り組み

開発プロセスの質の向上

TOYO TIREはものづくりにおいて事業プロセスの上流で品質向上を達成することが重要と考えており、市場投入した製品・サービスに対する品質のみならず、開発プロセスにおいても質の向上を目指しています。
当社グループが新規に開発している製品については、製品企画から生産準備段階に至るまでの間、その節目節目で行われるデザインレビューを品質保証部門がチェックし、製品および製造プロセスに対して確実な品質設計がなされるように活動しています。

各国の品質規格への対応

気候変動リスクの高まりや、新興国を中心とした人口増加と経済成長によるモビリティの需要拡大等を背景に、自動車の燃費の向上やCO2排出量の削減を促進するため、世界各国・地域で性能・環境品質に関する制度や規制の導入が急速に進んでいます。そうした複雑化する各国の品質関連法規に漏れなく対応することで、当社グループ全体で品質規格への対応強化を図っています。

また当社グループでは、年に1回、国内外のタイヤ生産拠点の品質保証責任者・関係者が一堂に会するグローバル品質保証会議(Global Quality Management Committee:Global QMC)を開催しています。本会議では、各拠点における製品品質、工程の品質システム改善、お客さま(お取引先)から要求されている物流品質、サプライヤー品質に関する取り組みなどを共有し、議論しています。

3回目の開催となった2018年度のGlobal QMCでは、製造現場での改善事例や物流での要求事項の紹介を新たに盛り込むなど、昨年度より充実した会議となりました。

また、2018年度は自動車部品事業でも、初めてとなるGlobal QMCを開催し、国内外拠点間で有意義な意見交換を行いました。今後もタイヤ事業と同様に年1回開催していきます。

自動車部品事業の第1回Global QMCの様子
自動車部品事業の第1回Global QMCの様子

品質規格への対応の例

  • 現地での情報収集
  • 業界団体への活動参画を通じた提言活動
  • 規制機関との意見交換
  • 最新法規動向の情報配信
  • 法規制に関する説明会の開催

厳しい欧州などのタイヤ規制に独自の技術力で対応

タイヤの転がり抵抗とウェットグリップ性能の関係タイヤの転がり抵抗とウェットグリップ性能の関係

気候変動リスクの高まりを背景に、タイヤが自動車の燃費の向上に果たす役割も重要になってきています。走行時にタイヤと路面の間に生じる摩擦(転がり抵抗)を小さくすることでタイヤはよく転がり、同量の燃料でより長距離を走ることが可能になります。すなわち燃費は良くなりますが、反面、摩擦が小さくなれば一般的にタイヤの止まる力(グリップ力)は低下し、濡れた路面ではより大きな影響を受けます。低燃費タイヤの開発においては、転がり抵抗を低減させることと同時に高いウェットグリップを確保することが不可欠といえます。

日本では、2010年から業界自主基準により、転がり抵抗性能とウェットグリップ性能をグレーディングシステム(等級制度)に基づいて表示する「ラベリング制度」を運用し、両性能が一定以上の等級に該当するタイヤを「低燃費タイヤ」として、普及促進を図っています。

欧州では、2012年からEU内で販売される乗用車用タイヤに、転がり抵抗性能・ウェットグリップ性能・騒音性能の表示を法令によって義務づけ、厳しい運用を行っています。さらに、2017年11月からは、これらの性能が一定レベル以下のタイヤは、EU向けには出荷できなくなりました。

当社グループは、要求性能が高い欧州市場で評価されるハイパフォーマンス製品の開発に挑戦することで、継続的に技術力を強化しています。それらの製品をグローバルに展開することで、各国・地域での自動車の環境対応にも貢献していきます。

日本のラベリング制度による表示(左)とEUラベリング制度による表示

日本のラベリング制度による表示(左)とEUラベリング制度(右)による表示

品質・顧客満足度の維持改善

当社グループはものづくり企業として、製品・サービスを通じて顧客(消費者)、そして社会とつながっていることを理解し、製造現場では製品品質の維持向上のため、日々努力と研鑽を重ねています。またその他の全ての職場においても「企業人としての品質」の向上を意識し、顧客を第一に考えた製品・サービスの提供に努めています。
また、発売中製品の市場における製品満足度を継続的に調査し、お客様のご要望を設計現場、製造現場にフィードバックしています。

TOPIC
持続可能な成長の源泉となるQCサークル活動

グループでは、現場目線での「気づき」をもとに品質管理水準を自ら主体的に高めるQCサークル活動を50年以上行っています。2018年度は製造拠点だけではなく、国内販売会社でも活動を進めており、全拠点で300超のサークルが存在します。いずれのサークルでも課題解決のためメンバーそれぞれの経験と知見を持ち寄り、現状把握・目標設定・活動計画・課題解析を行うことで品質改善を重ねています。
そして、それらの活動内容や成果をグループ全体で共有し、相互研鑽を図るため、毎年「全社QCサークル大会」を開催しています。2018年度は予選を通過した国内6サークル、海外5サークルが品質改善活動を発表しました。各サークルの発表内容に対し、解析力(QC手法を有効に用いて真因の追及ができているか)や、実行力(メンバー全員が自分の役割を認識して積極的に取り組んだか)などの視点から審査を行い、優秀なサークル活動を表彰しました。

2018年度全社QCサークル大会の様子
2018年度全社QCサークル大会の様子

販売会社におけるサービス品質向上の取り組み

当社グループのタイヤ販売会社では、顧客(消費者)が信頼・安心・満足して当社製品を選んでいただけるよう、営業担当者やフロント業務担当者の顧客対応力の強化に努めています。
例えば国内においては、株式会社トーヨータイヤジャパン及び自主系販売会社で、営業、フロント、技術の各職種で必要なサービス品質を備えた人材を育成するための職種別教育を展開しています。さらに顧客に対して製品価値をわかりやすく、正しく伝える意識を日頃から持ち、実践するスキルを養うため、営業担当者を対象とした「全国伝道活動コンテスト」やフロント業務担当者を対象とした「全国フロント電話応対コンテスト」を開催しています。

タイヤ安全啓発活動

タイヤ安全啓発活動の様子 タイヤ安全啓発活動の様子

当社グループは、定期的なタイヤの点検が安全性につながることを、消費者の皆様方に啓発していくことは、タイヤメーカーの使命であると考えており、毎年、タイヤの安全啓発イベントを開催しています。

例えば国内においては株式会社トーヨータイヤジャパンが、2007年からタイヤ安全啓発活動を行っています。2018年は一般社団法人日本自動車タイヤ協会(JATMA)等が制定した4月8日の「タイヤの日」に合わせ、全国6カ所の高速道路サービスエリア(S.A.)、パーキングエリア(P.A.)において、希望者を対象にした無料タイヤ安全点検を実施しました。当日は、タイヤ空気圧点検や残溝・傷のチェックなどの重要性について、実際の不良タイヤを使用しながら分かりやすく説明しました。さらに、タイヤを日常的に管理して頂くため、JATMAが作成したリーフレット「タイヤを上手にご使用いただくために」を配布し、タイヤの日常点検・整備の重要性を呼びかけました。

消費者の声に対する取り組み

当社グループに日々寄せられている顧客(消費者)の貴重なお声一つひとつは、当社グループへの期待を理解し、製品・サービスを改善する機会であると考えています。
2018年度に国内お客様相談室へ寄せられた相談件数は2,309件でした。電話やWebサイトから寄せられた顧客からのご相談に対しては、お客様相談室が「正確さ」と「わかりやすさ」を第一に説明を行っています。
例えばタイヤに関するお問い合わせに対し、可能な範囲で詳細な情報を把握した上で、ご利用中の車種やご希望の性能に応じた製品提案や適正空気圧や交換時期、保管方法など「正しいタイヤの使い方」のご案内を行いました。
また、寄せられたご相談やお問い合わせはその内容を分析し、社内の関係部門に提言することで、製品およびサービスに対する「利用しやすさ」の向上につなげています。
苦情のお申し出に際しては、迅速な、かつ顧客にご満足いただける対応に努め、問題やご不満を解決することで、顧客と良好な関係を築き、またその関係を維持できるように、当社グループの営業所および技術サービス部門と連携して真摯に取り組んでいます。