プレスリリース
2005.03.25
堺LNGセンターPCLNG地上タンク3基にPUF施工
東洋ゴム工業株式会社(社長:片岡善雄)は、関西電力株式会社、岩谷産業株式会社、コスモ石油株式会社、宇部興産株式会社の4社が合弁で設立した堺LNG株式会社(本社:大阪府堺市)が'06年1月開始を目指して大阪府堺市に建設中の堺LNGセンター建設工事において、3基のPC外槽式LNG地上タンクの冷熱抵抗緩和部硬質ポリウレタンフォーム断熱工事(PUF工事)の施工を行い、3月15日に完了しました。
同タンクは内径約80メートル、壁高さ約34メートル、容量14万キロリットルという巨大なもので、例えばジャンボ機を入れたとすると2機がすっぽり入る規模です。 三菱重工業株式会社が工事を一括受注し、清水建設株式会社がPC(プレストレスコンクリート)地上タンク3基の土木工事を担当、その下で当社がPUF工事を行いました。
このたびのPUF工事では「注入・充填施工式のPUF施工法」が採用されました。 「注入・充填施工式のPUF施工法」とは、PCLNG地上タンクにおいて、−164℃という極低温のLNGを貯蔵している1次容器(内槽)からLNGが漏れたとき、初期の気化ガス発生量を抑制し、かつコンクリート製2次容器(外槽)の急激な温度低下に抵抗するとともに、防液堤に作用する温度勾配を緩和する目的を持つ冷熱抵抗緩和部となるコンクリート製のLNG貯蔵タンク外槽の内面に、硬質ポリウレタンフォーム(PUF)の断熱層を省力化・急速施工する技術で、従来の吹き付け方式と異なり、表面補強材を壁面から一定の距離を隔てて繰り出しながら、その空間にPUFを注入・充填して断熱層の形成と表面補強ライニングを同時に行うものです。
従来、このような大型タンクの施工は3年に1基程度ですが、今回は3基同時施工のため狭隘な敷地の中での工事となり、PUF工事に与えられた工期も6ヵ月間と短工期でしたが、当社では技術、営業、施工、品管、安全の各部署による「PCLNG地上タンクプロジェクトチーム」を発足させるとともに、綾部トーヨーゴム株式会社に実験棟を設立して施工機械の改良に着手しました。 また当社のこれまでの施工実績や蓄積した技術力をベースに、
- PUF施工機の新規開発と増設による品質・工程の短縮
- 環境影響を低減したPUFの処方開発
- 現場施工方法、施工体制の見直し
など数々の改善を実施することにより、予定工程をさらに2週間短縮して無事故で次工程に引渡しすることができました。
当社の化工品カンパニーでは「ゴム・ウレタンの技術を活かして、振動・断熱・高機能の分野で社会ニーズ」に応えることを事業ビジョンとしています。 今後も環境保護を視野に入れながらウレタン業界のリーディングカンパニーとして事業展開を行ってまいります。
【本件に関するお問合せ先】
TOYO TIRE株式会社 コーポレートコミュニケーション部
(本社) TEL:072-789-9110 FAX:072-773-3272
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