2015年12月25日公表分
防振ゴム問題の概要
当社ダイバーテック事業セグメント子会社である東洋ゴム化工品株式会社(明石工場)で製造・販売している一般産業用防振ゴム部品の一部において、納入先との取り決めに基づき出荷時に交付する、製品検査成績書への不正行為(不実記載)が行なわれていたことが判明しました。
防振ゴムの製造工程における不正発生個所(10月14日公表済み)
判明事実(1)不正行為の内容(10月14日公表済み)
当社で確認した問題行為は、下記のとおり大きく3つに分類しています。
問題行為の内容 | |
---|---|
① | (材料検査Ⅲを未実施) 過去データを転記、もしくは経験式で得た数値を記載 |
② | (材料検査Ⅲを実施) 要求規格値に満たない一部の検査成績を改ざん、規格値を満たした数値を記載 |
③ | (材料検査Ⅲを実施) 仕様書に指定されている抜き取り検査数を満たさないまま検査成績書を記入 |
判明事実(2)市場に招いた事態(12月25日公表 ※10月30日公表内容から修正・更新)
当社が製造・販売している一般産業用防振ゴム部品のうち、不実記載がなされた検査成績書を交付して出荷した当該製品は83品番・4万7,330個、当該納入先は19社となります。(記録の存在する1999年以降)
分野 | 納入先数 | 品番数 | 当該製品個数 |
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船舶用 | 9社 | 63品番 | 16,642個 |
鉄道用 | 11社 | 9品番 | 28,256個 |
一般産業用 | 3社 | 11品番 | 2,432個 |
合計 | 19社※ | 83品番 | 47,330個 |
※納入先合計は、分野を超えた重複を除いた数字
対象製品とその用途について
分野 | 用途 | 機能 |
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鉄道用 | 鉄道車両用落とし窓枠ゴム | 上下に開閉する窓の衝撃を吸収する下敷きゴム。 |
鉄道車両用変圧器吊ゴム | 車体の下に取り付けられ変圧器の振動を抑える。 | |
レール間隔材 | 踏切内で敷板とレールの間の隙間を埋め、主に積雪時の凍結防止等に用いられる。 | |
ボルスタアンカ緩衝ゴム (ブッシュ型緩衝ゴム) |
車体と台車をつなぐリンク棒に用いられ、旋回時の揺れを軽減する。 | |
船舶用 | ディーゼルエンジン用防振ゴム | ディーゼルエンジンを支え、エンジンの振動を吸収する防振ゴム。 |
ゴムカップリング | ディーゼルエンジンの減速機と軸受けをつなぎ、回転振動を吸収する防振ゴム。 | |
一般産業用 | 圧搾膜 | 個体と液体の分離装置に装着され、工場などで使用される。ゴム膜を膨らませて、固体と液体の混ざったものを圧搾し、分離する。 |
一般産業(汎用品) | 各種架台用防振ゴムとして振動するモーターやエンジンの受けに使用される。 |