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REタイヤ開発部
2012年入社
工学部機械システム工学科卒
2012年入社
工学部機械システム工学科卒


量販店やガソリンスタンドで販売される市販用の自動車タイヤを設計開発しています。タイヤ市場は、国や地域によって商品性がまったく異なります。国内やヨーロッパは、性能重視。環境性能(低燃費)や濡れた路面でもしっかり地面をとらえるウェットグリップ性能が関心を集めます。それに対してアメリカなど北米市場は、デザイン性や耐摩耗性を重視。私は国内・欧州担当の構造設計をしています。ユーザーが何を求めているのか、いま何が売れているのか、現行商品の問題点は何か………。市場のニーズをとらえるためにタイヤの量販店や販売代理店に出向いて最新事情をヒアリングし、ターゲットとして想定される車両を分析して、目標性能を決定します。
あるいは量産を見据えて、工場の既存のラインや工程で新商品を生産できるのかを検討し、もしそれが難しいと分かった場合は新たな製造方法やゴム配合を新規に開発することもあります。もちろん燃費性能やグリップ性能の向上のために構造設計も重要です。このように幅広い視点で、様々な取り組みを行いながら、徐々に商品化していきます。市場調査から発売までに要する期間は、早い場合で2年。通常は3~4年です。
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現在は、ヨーロッパ市場をターゲットにしたUHP(ウルトラ・ハイ・パフォーマンス)タイヤの開発に全力であたっています。スポーツカーやスポーツセダンをメインに想定して、濡れた路面で意のままにハンドル操作ができるウェット性能を高めたタイヤになっています。2017年春、すでに高い人気を得ている「PROXES T1sport」の後継のPROXES Sport」として正式にデビューしました。開発では、構造設計を担当し既存の技術やノウハウにとらわれることなく構造設計からトレッドパターン、製造方法、ゴム配合も含めてすべてを見直す気持ちで取り組みました。新商品用に製造方法を新たに開発し、新しいゴム配合も新規に開発。構造面では、タイヤと路面との接地形状・圧力分布を改良させる設計手法を取り入れ、ウェット性能向上に繋げました。
ヨーロッパでの実車テストのために数十回もの試作を行い、様々な観点から背反する性能の両立の検討を繰り返しますが、様々な問題に直面します。トラブルの際は関連部門を駆け回り、多くの人たちと調整を重ね早期対応する必要があります。どんな状況に陥っても、問題から逃げず、まわりの力も借りながら粘り強く問題解決にあたることの大切さ。また、普段から多くの人とコミュニケーションをとり、良好な人間関係をつくることの大切さを知りました。
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入社して、初めて主担当を任されたのは入社4年目。ミニバン専用タイヤ「TRANPATH ML」(2016年6月リリース)でした。当時のミニバンは、エアロパーツを装着したスタイルが売れ筋。それを意識して最新エアロスタイルにマッチする「カッコいいミニバン専用タイヤ」をコンセプトに設計開発にあたりました。トレッドパターンにしても、パターン設計担当者に自分の思いや頭で思い描くイメージを話し、意見調整しながらデザインを決めて商品化しました。「TRANPATH ML」は、そうしたコンセプトの新しさが評価され、その年の「グッドデザイン賞」を受賞。主担当を務めた初めての商品として、こだわりを持って開発にのぞんだだけに、受賞はなおさらうれしかったです。
たまに街中を歩いていると、自分たちが開発した「TRANPATH ML」を履いて走っているクルマと出くわすことがあります。それはもしかすると、タイヤのエンジニアとして、いちばんうれしい瞬間かもしれません。
また欧州でデビューした「PROXES Sport」もこれで開発が終了したわけではありません。4年後、5年後を見据えて早くも基礎の開発がスタートしています。タイヤの世界もクルマと同じ。一度開発の手を止めると、たちまちライバルに先を越され、再び追いつくまでに多くの時間と手間とコストがかかります。一見何の代わり映えもしないタイヤですが、これからも自動車がある限り、終わりなき進化を続けていくでしょう。私たち技術者の挑戦にも、終わりはありません。
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学生時代、初めてスタッドレスタイヤに替えた時の性能差に驚き、タイヤ設計に関心を持ったのがキッカケでタイヤメーカーを志望。TOYO TIREを選んだのは、海外展開が加速する現状を見て、「ここなら面白い仕事ができる」と感じたから。入社後、仙台工場に赴任し工程について学び、2014年9月より現職のREタイヤ(市販用タイヤ)の開発に従事。趣味は野球とギター。
8:45 | 出社。メール対応や予定外の業務や、こまごまとした業務を片付ける |
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10:00 | 営業との打合せ資料を作成。資料づくりは頭がスッキリした午前中にかためる |
11:00 | チームリーダーに開発状況を報告する資料を作成 |
12:00 | 昼食 |
13:00 | 工場から到着した試作タイヤを受け取り、倉庫に搬入。体を動かすと気分転換にもなる |
14:00 | 試作タイヤのカットサンプルを作成し、内部構造がイメージ通りかどうか確認 |
15:00 | 国内工場の技術部門とTV会議で新商品の生産に関する改良案の打合せ |
18:00 | 試作品を再度検討。工場生産に移行するため、仕様書を発行 |
19:00 | 退社 |
工場からは毎日のように試作タイヤが届く。それを評価する時に使うのがルーペ。これさえあれば、ゴム厚などをミリメートルオーダーで確認できる。
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