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技術第一本部
OEタイヤ開発部
2014年入社
応用化学専攻
OEタイヤ開発部
2014年入社
応用化学専攻


タイヤは、クルマの重要パーツ。特に新車に標準で装備される純正タイヤは、車種の特性にあわせて専用設計され、新型車がその性能を最大限に発揮できるようにつくられています。東洋ゴムは、市販用タイヤとともに純正タイヤも数多く手がけ、国内外のメーカーの様々な車種に製品を供給しています。そんな事業の一翼を担い、数年後にリリースされる新型車の純正タイヤを開発するのが私の仕事です。純正タイヤの開発は、自動車メーカーが提示する要求仕様の実現をめざしてスタートします。最初に天然ゴムやカーボンなどの原料の配合レシピを材料部と共同で考え、出来上がったゴム材料でタイヤを試作。実車に装着しての走行試験と台上試験で性能を評価し、改良を加えるという工程を繰り返して自動車メーカーに提供するサンプル品を作成。さらに自動車メーカーのテストコースでサンプル品を装備した試作車を走らせ、性能を最終確認するというのが大きな流れです。
純正タイヤの開発を専門に手がける「OEタイヤ開発部」では、現在国内外の自動車メーカー向けに多数の新型車向け純正タイヤの開発を同時並行で進めていますが、私が主担当を務めるのは2つの車種。ひとつは2018年に発売予定の車両のタイヤで、開発は今まさに佳境。自動車メーカーへのサンプル提案を目前に控えています。またもうひとつは、2019年発売予定で開発はまだ中盤にさしかかったところです。まだまだゴールは遠い先。でも自分が設計し、開発した製品が、2年連続で世の中にデビューするなんて、想像するだけでワクワクしてしまいます。担えたのは、大きな自信にもつながっています。
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開発の主担当を任されるようになったのは、入社3年目。タイヤの製造工程や試作品づくりの手順など、開発技術者として必要な基礎知識を学ぶ2年間の工場実習を終え、今の部署に配属されて半年後のことでした。それから、やっと1年が過ぎたばかり。専門の知識も経験もまだまだ乏しい私にとって、開発の仕事は毎日がチャレンジです。例えば今まさに開発が佳境を迎えている新車の純正タイヤでは、濡れた路面での排水性と制動性をいかに両立させるかが最大の課題です。しかし排水性を追求すればタイヤの接地面積は小さく、制動性を追い求めれば接地面積は大きくしなければなりません。このトレードオフの関係にある両者をいかにバランスするか。テスト走行で思うような結果が得られず、新たな実験のアイデアも出尽くし、開発が立ち往生することもしばしばでした。
壁を乗り越える魔法は、どこにもありません。半分居直ったような気持ちで、私は周囲の先輩たちをつかまえては質問を繰り返し、その一方で上司に時間をつくってもらって意見やアドバイスをもらい、一歩ずつ研究を前に進めていきました。そうして自分の中に新たな知識や技術が注ぎ込まれると、不思議なことに新たなアイデアも生まれます。排水性と制動性をともに向上させる答えを手にできたのは、それからしばらくしてのことでした。突飛なアイデアは通用しがたい開発の現場。どんなに地味でも、少しくらいカッコ悪くても、自分にできることを粘り強くやり続けることが結果的にゴールへたどり着く近道です。そのことを学べただけでも、開発主担当の初仕事は、私にとって貴重な経験だったといえます。
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大きな壁をクリアした新車用タイヤ開発は、その後自社のテストコース(宮崎)での走行試験を終え、正式なサンプルとしてもう間もなく、自動車メーカーに対するプレゼンテーションが行なわれます。しかしまだまだ超えなければならないハードルは、いくつもあります。自社の走行試験で合格点の走りだったとはいえ、それはあくまで試験用の車両を使ってのテスト走行。実際のニューモデルの試作車両に装備し、自動車メーカーのテストコースを走ったとき、どこまで想定した性能を発揮できるのか、そして自動車メーカーがそれをどう評価するかはまったくの別問題だからです。それを思うと、最後の最後まで気を抜けません。
でも一方で、東洋ゴムとしての真価を発揮するのは、むしろこれからかもしれません。過去の数えきれない開発案件で、当初はライバルメーカーに水を開けられながら、決してあきらめることなくひたすら自分たちの技術を信じて性能を追求し、遂には形勢を逆転して自動車メーカーの正式採用を勝ち取った先輩技術者たちの後ろ姿を、これまで幾度となく見てきているからです。最後まであきらめず、強い気持ちで越えられない壁をいくつも乗り越えてきた先輩たち。自分もそうありたいと、いつも心に留めています。
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化学出身で当たり前に化学メーカーを志望するが、個人的に好きな自動車業界にも注目し、自動車メーカーにも挑戦。同じ関連でタイヤメーカーの説明会に参加し、タイヤの秘めた可能性に強くひかれた。東洋ゴムを選んだ決め手は、社風との相性を感じたから。入社後は、現部署で自動車メーカー向けのタイヤ開発に従事。
8:45 | 出社。フレックスだが、ほとんどの社員がこの時間に出社 |
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9:00 | メールチェック。その一日の業務を再確認 |
10:00 | 前日に依頼した試験の結果を確認検証する |
11:00 | チームミーティング。開発状況について上司と意見交換 |
12:00 | 昼食 |
13:00 | 試験結果をふまえて次の試作スペックを作成、工場に手配する |
15:00 | 試験依頼などの先輩業務のフォロー |
16:00 | 自動車メーカーとのプレゼンに向けて説明資料を作成 |
18:00 | 退社 |
試作したタイヤを実両に装着して走行試験を行なう時、ペンでタイヤに直接「試験No.」を書き込み、宮崎のテストコースに送る。思った結果が出るように、気持ちを込めてNo.を書き込む。
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