宮城県加美郡加美町 小瀬菜だいこん生産者
早坂良平さん
小瀬菜だいこんは、普通の大根と違って根っこは小さく、逆に葉と茎は1mくらいにまで成長します。茎を食べる珍しい大根で、浅漬けや古漬けなどにします。シャキシャキとした食感と筋が少ないのが特徴で、大根特有の苦味やえぐみがないのもいいんです。
小瀬菜だいこんは、文字通りここ小瀬屋敷地区の地名からその名がつきました。生産者が少ない希少な野菜なので「種を欲しい」という方が時々いらっしゃいます。どうぞとお分けしているんですが、不思議と他の場所では固いものしか育たないようです。極端に言えば、道ひとつ挟んだ畑で作っても同じ味にならないんです。やはりここ小瀬屋敷地区の土が大きく関係しているんでしょうね。
ファンの方も多くて、ありがたいことに様々な形で応援していただいています。例えば、栄養士や野菜ソムリエの方などが中心となって始めた『小瀬菜だいこんプロジェクト』では、試食会やレシピ提案などを通して普及啓蒙活動や保存活動をしていただいています。
無農薬で栽培していますから、サラダなどでも美味しく食べていただけますし、ビタミンなど栄養分が豊富なので女性の皆さんにも人気のようです。「種を絶やさないでね」といろんな人に言われています。後継者不足が課題ですが、待ってくれている人がいる限り、ずっと作り続けていきたいと思っています。
TOYO TIRE株式会社 成型課 成型第三係
村上裕樹
私が所属する成型課では、前工程でつくられたスチールベルト、サイドウォール、トレッドなどの部材を成型機で貼り合わせ、タイヤの原型となる『生タイヤ』をつくります。4つの係があり、それぞれの係が特徴を持って、数百を超える多彩な品種のタイヤを取り扱っています。
私が管轄するのは成型第三係。メンバー総勢90人を『安全・品質・生産』の3つの観点で管理することが仕事です。例えば、安全面では、過去の事例をもとに同じような問題が隠れていないかを精査し実施計画書を作成。設定目標に対してどれくらい取り組めたかを月単位でチェックしています。また品質面では『品質の朝市』という会議を毎朝行なっており、品質保証課、技術課、そして成型課のメンバーが集まって、前日の業務の問題点や課題をみんなで話し合い改善していくということを徹底しています。
成型第三係の扱うタイヤは構造が複雑なものも多く、それだけにマニアックな工法にも対応できる職人気質の社員が揃っているのが特徴です。メンバーそれぞれに「タイヤの品質は自分たちの仕事で決まるといっても過言ではない」、「自分たちでしか作れないものを作っている」という誇りを持って日々の業務に向き合っています。
もちろん、リーダーとして技術の伝承にも心を配っていきたいと考えています。そのためにも、社員間のコミュニケーションを円滑にしていくことも私の大切な役割だと考えています。
ここ宮城から、世界に驚きと感動を届けたい。一本のタイヤに、技術と情熱のすべてを込めて。日々、新たな挑戦を続ける仙台工場の様子をご覧ください。