宮城県東松島市 海苔生産者
山内健史さん
震災の翌年、2012年には海苔漁師たちが合同で「奥松島月浜海苔生産者グループ月光」を立ち上げましたが、月浜の海苔漁師はみんな創意工夫がすごい。私も「種付け」時期の見極めを一任され、松島湾での「育苗」、網ごと干して海苔芽を強くする「干出(かんしゅつ)」など、全工程にわたり、月浜の生産者としての誇りを持って海苔づくりに取り組んでいます。
陸揚げされた海苔の原藻は、近くの加工場へ運び込んで加工します。生海苔はよく洗浄した後、全自動海苔乾燥機で、抄き・脱水・乾燥・剥ぎまで一連の工程を経て、最終チェックへと進みます。そして、出来上がった乾海苔をウェットセンサーや異物選別機などの機械を使ってしっかりと品質をチェック。少しでも不具合があるものははじいていきます。
しかし、香り、色、光沢などは五感、なかでも「人の目」で確認しないとダメですね。納得いくまで確認を行ない、最適な状態に機械の設定を調整します。
「よほど手をかけないと良い海苔は作れない」と言いますが、海苔生産者になって本当に実感しました。これからも妥協せず、心を込めて大切に仕上げていきたいと思います。
TOYO TIRE株式会社 品質保証課
品管・UFグループ 和賀弘行
TOYO TIRES仙台工場では、専門に設置された品質保証課が、納入されたゴム・薬品などの検品、成型・加硫といった製造、そして製品化された後の検査など、工程ごとに厳しいチェックポイントを設け、網羅的に検査を行なっています。
私が所属している品管・UFグループは、形状的にも性質的にも均一であることを表す「ユニフォミティ」のチェックを担っています。ジョイント部分にズレがあると、振動やぶれが発生してしまう。それを現場工程で未然に防止しているわけです。実は、入社して10年間は成型工程で現場を担当しました。今の仕事はこれまで培ってきた自分の知識や経験を活かせる、やりがいのある部署だと思っています。
工場は機械化され、多くの作業を機械が担っていますが、ポイントポイントで人間がちゃんとチェックしないとダメです。ものづくりの現場に入り込んで、現物で品質を細部までチェックをしていることが我々の誇りです。
どんな些細なことも見落とさない。それがプロとしての目であり、こだわりだと思います。自分の経験と知見が品質を守っている、そう思うとやりがいを感じますね。
ここ宮城から、世界に驚きと感動を届けたい。一本のタイヤに、技術と情熱のすべてを込めて。日々、新たな挑戦を続ける仙台工場の様子をご覧ください。