宮城県大崎市 トマト生産者
今野栄子さん
35年前、トマトの栽培を始めるときに、「これだ!」と心惹かれたのが“幻の品種“とも呼ばれる「玉光デリシャス」でした。その名のとおりとても美味しい一方、繊細な品種で、形が不ぞろいになりやすいんです。だから全国でも手がけている農家はわずかだと聞いています。
長い試行錯誤の末行き着いたのが、与える水分量を絞るという栽培方法。そうして生まれた「デリシャストマト」は、甘さと酸味がぎゅっと凝縮され、他にはない濃厚な味になります。ただ、その分収穫量が減ってしまいますね。美味しさの追求と収穫量のバランスを得るため、苦労と工夫の日々が続いています。
ハウスでしっかり管理していますが、天候や昼と夜の気温差など、ほんの少しの変化が影響してしまうため、とにかく味のぶれをなくすことが難しいです。水はけ、与える水の量、ハウスの温度管理など、地道な実験と検査を繰り返し現在の栽培法を確立しました。
トマトジュースやジャムなど加工品が人気を得ているのも、安定したデリシャストマトの味があるから。今後もお客様にご満足していただける味を追求していきたいと思っています。
TOYO TIRE株式会社 品質保証課
実験・標準化グループ 菅野秀宏
製品として完成したタイヤを、出荷前の最終検査としてくまなくチェックするのが、実験・標準化グループです。我々の検査が、それぞれの製品に「出荷よし!」というお墨付きを与えることになるわけです。多彩なチェック項目を設定し、さまざまな専用試験機を用いて精緻な品質検査を行なうわけですが、なかでも私が担当しているのは、「タイヤの転がり抵抗」のテスト。静粛性や快適な乗り心地などにダイレクトに影響するため、規定の空気圧・荷重・速度で制御された環境下で厳しく検査しています。
また、これらの検査は新製品の開発にも関係しています。試作品の段階で何度も実験室でテストを実施し、その結果をしっかり製造部門にフィードバックすることで、より良い新製品づくりのサポートをしています。製品化の段階では繰り返し改良を続け、最終的に自信をもってお客様に提供できるものへと仕上げていくんです。
「より安全で、より快適なタイヤをつくりたい」という強い思い。これからもTOYO TIRESブランドの品質を守っているという自負と責任を持って、厳しく検査にあたりたいと考えています。
ここ宮城から、世界に驚きと感動を届けたい。一本のタイヤに、技術と情熱のすべてを込めて。日々、新たな挑戦を続ける仙台工場の様子をご覧ください。